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「リウマチ治療の前に、結核の検査(Tspot検査)をしましょう!」リウマチ知恵袋(3)

  • 2018年12月23日

質問:

リウマチのお薬を始める前に、結核の血液検査の必要と聞きました。毎年健康診断は受けていて、肺のレントゲンは問題ないのですが受けたほうが良いですか?

お答え:

  • 「Tspot」という名前の血液検査になります。検査も通常の採血になりますので、特殊な検査ではありませんのでご安心ください。 実は、肺のレントゲンが問題なくても、肺以外の場所に結核の菌が隠れて冬眠していることがあります。リウマチの治療を始めたり、加齢により免疫力が低下したりすると、体の中で冬眠していた結核が悪さをしてくることが稀にあります。それを事前に見つける検査が、「Tspot」という血液検査になります。
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ワンポイント解説:

冬眠している結核を見つける4つのポイント
  • 結核と聞くと昔の病気といったイメージがありますが、まだまだそんなことはありません。 なんと2009年のデータによると、日本では1日に68人の新規結核患者が発生しています。 また結核を発症せずに保菌している方が、70才以上の方では半数近くいると言われています。 結核は多くの場合、若い頃に知らないうちに感染しますが、そのまま発症せずに体の中で冬眠してしまいます。しかし、年を取って免疫力が落ちたり、栄養状態が悪くなると、結核が冬眠から目を覚まして悪さをしてきます。同じように、リウマチの治療を始めて免疫力が下がると結核菌が暴れてくることがあるので、治療を始める前にしっかりと結核の検査をすることが大切です。
    • ① 血液検査「Tspot」で引っかかった
    • ② 過去、ご両親など周りに結核の方がいた
      (昔は「肺浸潤」「肋膜炎」「肺門リンパ節炎」と説明されていることがあります)
    • ③ ご本人が昔、結核の治療をしたことがある
    • ④ 健康診断などの胸部レントゲンで、昔の結核の痕があると言われている
  • このどれか1つに当てはまれば結核菌が冬眠している可能性があるので、結核菌の除菌が必要になってきます。 その場合にはイスコチンという結核のお薬を使いながらのリウマチ治療になります。100%ではありませんが結核の発病を大幅に減らすことが出来ます。 すでにリウマチの治療を始めている方は、一つでも引っかかるところがないか再度ご確認ください。特に、「血液検査のTspotを受けたことがない」「Tspotなんて始めて聞いた」という方は、ぜひTspot検査を受けるようにしましょう! 咳・痰・熱など症状のなくても、結核が冬眠していることがある事をぜひ知っていただけると幸いです。
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